日別アーカイブ: 2026年8月17日

肉離れは何日で治る?病院と接骨院どちらへ|今すぐの対応と費用|和歌山市の鍼灸接骨院

公開日:2026年8月17日 | 執筆:石川 翔(柔道整復師・鍼灸師/和歌の浦翔鍼灸接骨院 院長)

今、痛めたばかりの方へ

歩けない/大きな内出血がある/触ると筋肉にへこみがある。この場合は、まず整形外科を受診してください。それ以外の場合の対応は、この記事でご説明します。

判断に迷う場合は、お電話かLINEでご相談ください。受診が必要かどうかも含めてお答えします。

和歌山市和歌浦の「和歌の浦翔鍼灸接骨院」です。

「ブチッ」という感覚のあと、急に走れなくなった。ふくらはぎを蹴られたような衝撃があった。

肉離れは、最初の数日の過ごし方で、その後の経過が大きく変わります。

この記事では、今すぐ知りたいことに順番にお答えします。

先に、3つだけお答えします

■ Q. どのくらいで治りますか → 軽ければ数日〜2週間、重ければ2か月以上。幅があります

■ Q. 病院に行くべきですか → 歩けない・内出血・へこみがあれば、まず整形外科へ

■ Q. 今すぐ何をすればいいですか → 動きを止め、軽く圧迫し、心臓より高くして休む

それぞれ、この先で詳しくご説明します。肉離れは健康保険が使えます。

1. どのくらいで治るのか|重症度の目安

いちばん知りたいのはここだと思います。ただし、幅が大きいのが正直なところです。

肉離れの重症度を軽度・中等度・重度の3段階で示した図

図1|歩けるか、力が入るか、触ってへこみがあるか。この3つで、おおよその見当がつきます。

ご自分でも、次の3つを確認してみてください。

■ 歩けますか|まったく体重をかけられない場合は、重い可能性があります

■ 力は入りますか|つま先立ちや、膝を曲げる動きで力が抜ける感じはないか

■ 触るとへこみがありますか|筋肉の一部に段差やくぼみを触れる場合は要注意です

ただし、自己判断で「軽い」と決めてしまうのが、いちばん危険です。最初の痛みが軽くても、場所によっては長引くタイプがあります。

2. 病院と接骨院、どちらへ行くべきか

迷われる方が多いところなので、はっきりお答えします。

肉離れのときに医療機関へ行くべきか接骨院へ行くべきかの判断フロー

図2|赤い項目に当てはまる場合は、画像での確認が必要です。まず整形外科を受診してください。

私たち接骨院は筋肉や関節の専門家ですが、レントゲンやMRIを撮ることはできません。腱が切れている、骨から剥がれているといった状態は、画像でなければ判断できないことがあります。

逆に、そこまでではない場合は、早く評価を受けたほうが経過がよくなります。

迷ったら、まずお電話ください

「これは病院に行くべきなのか」という段階でのご相談も受けています。お電話でお話を伺って、受診をおすすめすることもあります。

受診が必要だと判断した場合は、その旨をはっきりお伝えします。無理にご来院いただくことはありません。

3. 今すぐやること・やってはいけないこと

最初の数日で、その後が変わります。

今すぐやること

✔ 動きを止める|痛みが出る動作を続けないでください

✔ 軽く圧迫する|弾性包帯やテーピングで、きつすぎない程度に

✔ 心臓より高くして休む|腫れを抑えます

✔ 痛くない範囲は動かす|完全に固めてしまうと、かえって回復が遅れます

やってはいけないこと

■ 何日も冷やし続ける|炎症は治るために必要な過程です。抑えすぎると回復が遅れる可能性があります

■ 痛み止めで痛みを消したまま動く|痛みは「どこまで動かしてよいか」の信号です

■ 無理に伸ばす・揉む|急性期のストレッチは、悪化させることがあります

■ お風呂で温める・お酒を飲む|血流が増え、内出血が広がることがあります

近年の国際的なスポーツ医学では、「冷やして安静」から「守りながら、動かせる範囲で動かす」へと考え方が変わってきています。

痛めた直後こそ、ご連絡ください

今どこまで動かしてよいかを、その日のうちにお伝えできます

電話する 090-6843-5170
LINEで相談する

和歌山市和歌浦南3-9-1 FSビル1F/駐車場完備

4. なぜ「様子を見る」がいちばん長引くのか

肉離れで最も多い失敗は、自己判断で放置することです。

理由は3つあります。

① 重症度を自分で判断できない

痛みの強さと、組織の傷み具合は必ずしも一致しません。「思ったより軽かった」と言われる方もいれば、「軽いと思っていたのに」という方もいます。

② いつ動かしてよいかが分からない

早すぎれば再断裂、遅すぎれば回復の遅れ。この線引きが、自己判断では難しいのです。動かす時期を間違えることが、長引く最大の原因です。

③ 治りかけがいちばん危ない

肉離れは再発しやすいケガです。しかも再発の多くは、復帰して間もない時期に集中します。

痛みが消えることと、組織が元の強さを取り戻すことは別です。痛みは比較的早く消えますが、筋肉が元の強さに戻るには、それより時間がかかります。

だから、早い段階で見せていただきたいのです

痛みを取ることだけが目的ではありません。「今どの段階にいて、次に何をしてよいか」を、その都度お伝えするためです。

痛めた直後から関わらせていただくほど、この判断が正確になります。

5. 痛めた場所によって、対応が変わります

同じ肉離れでも、場所によって治り方が違います。

太もも裏・太もも前・ふくらはぎの3か所で肉離れが起きやすいことを示した図

図3|もっとも多いのは太もも裏。ふくらはぎは中高年の方にも多く見られます。

太もも裏(ハムストリングス)

全力疾走中に多いケガです。とくに、お尻に近い上のほうを痛めた場合は、復帰までの期間が大きく延びます。最初の痛みが軽くても油断できないタイプです。

ふくらはぎ(腓腹筋)

踏み込みやジャンプで起こります。テニスやバドミントン、久しぶりの運動会などでも多く、中高年の方にもよく見られます。

太もも前(大腿四頭筋)

ボールを蹴る、急に止まるといった動作で起こります。打撲と区別しにくいことがあり、評価が必要です。

6. 当院で行うこと

痛みを取ることと、動ける状態に戻すこと。この2つを並行して進めます。

■ 状態の評価|どこを、どの程度傷めているか。触診と動きの確認を行います

■ 超音波療法|熱を出さないパルスモードを使い、急性期から使用できます

■ 鍼灸・手技|必要に応じて、周囲の緊張をゆるめます

■ 固定・テーピング|必要な期間だけ、必要な範囲で

■ 動かす範囲の設計|いつ・どこまで動かしてよいかを、その都度お伝えします

■ 復帰までの計画|段階を追って、競技や仕事に戻るまでを組み立てます

当院は併設のパーソナルジムと連携しています。痛みが落ち着いたあと、再発を防ぐトレーニングまで同じ場所で続けられます。

※症状の経過や感じ方には個人差があります。すべての方に同じ結果をお約束するものではありません。

7. はじめてご来院いただいた日の流れ

はじめての方が不安に思われる点を、先にご説明します。

初回来院時の受付・評価・施術・説明という4ステップの流れを示した図

図4|初回は全体で40分ほどです。お帰りの際には、今日から何をしてよいかが分かる状態になります。

お持ちいただくもの

✔ 健康保険証(マイナ保険証も可)

✔ 動きやすい服装、または短パン(お貸しすることもできます)

✔ いつ・どのように痛めたかのメモ(覚えている範囲で構いません)

着替えのスペースがあります。学生の方は部活着のままでも問題ありません。

8. 費用について|健康保険が使えます

肉離れは、健康保険の対象として認められています。

健康保険が使えるケースと使えないケースを比較した図

図5|原因のはっきりした急性のケガは対象です。肉離れ(筋挫傷)も含まれます。

「接骨院は自費だと思っていた」というお声をよくいただきます。ですが、スポーツ中の肉離れのように、いつ・どこで・どうやって痛めたかがはっきりしているケガは、健康保険の対象になります。

窓口でのお支払いは、保険証の負担割合によって変わります。施術部位の数や内容によっても変動しますので、初回に必ずご説明します。

費用のご説明について

料金が分からないまま施術を受けていただくことはありません。初回の問診時に、保険が使えるかどうか、窓口でいくらになるかをお伝えします。

交通事故によるケガの場合は、自賠責保険の適用で窓口負担が0円となる場合があります。手続きのご相談も承ります。

9. こんな方が来られています

✔ 部活動中に痛めた中学生・高校生(保護者の方の付き添いも歓迎です)

✔ 社会人チームやクラブでスポーツを続けている方

✔ 運動会や地域の行事で、久しぶりに走って痛めた方

✔ 過去に同じ場所を何度も痛めている方

✔ 整形外科で「安静に」と言われたが、次に何をすればよいか知りたい方

最後の項目でご相談いただくことが、実はよくあります。医療機関で骨や腱に問題がないことを確認いただいた後、そこから先の進め方をご一緒に組み立てます。

部活を長く休みたくない方へ

痛む動作を避けながらできることは、たいていあります

電話する 090-6843-5170
LINEで相談する

和歌山市和歌浦南3-9-1 FSビル1F/駐車場完備

10. よくあるご質問

Q. 痛めた当日でも診てもらえますか?

A. はい。むしろ当日か翌日にお越しいただくのが理想です。最初の数日の対応で、その後の経過が変わります。ご予約が難しい時間帯もありますので、まずはお電話ください。

Q. 部活を休まないといけませんか?

A. 痛む動作は避けていただく必要がありますが、完全に何もしない期間を長くしないほうがよい結果になります。上半身や体幹、負担のかからない下半身の種目など、できることをご提案します。

Q. 整形外科にも行ったほうがいいですか?

A. 歩けない、大きな内出血がある、へこみを触れる場合は、まず整形外科を受診してください。当院で評価したうえで、受診が必要と判断した場合はその旨をお伝えします。

Q. 健康保険は本当に使えますか?

A. スポーツ中の肉離れなど、原因がはっきりしている急性のケガは健康保険の対象です。慢性的な症状や疲労回復を目的とした施術は自費となります。初回に必ずご説明します。

Q. どのくらい通う必要がありますか?

A. 程度によって変わります。軽ければ数回、重ければ数週間から数か月です。初回に、おおよその見通しをお伝えします。

Q. 学生ですが、保護者の同伴は必要ですか?

A. 初回は保護者の方の同意をお願いしています。ご一緒にお越しいただくのが望ましいですが、難しい場合はお電話でご確認させていただきます。

Q. 駐車場はありますか?

A. あります。お車でお越しいただけます。

Q. 予約なしでも大丈夫ですか?

A. お待ちいただく場合があります。お電話かLINEでご連絡いただけると、スムーズにご案内できます。

11. 和歌山市で肉離れの施術なら

和歌の浦翔鍼灸接骨院は、和歌山市和歌浦南にある鍼灸接骨院です。柔道整復師・鍼灸師の国家資格をもつ院長が、評価から施術、復帰までの計画を一貫して担当します。

✔ スポーツ外傷に対応|少年野球からリトルシニア、部活動、社会人まで

✔ 超音波療法・鍼灸|急性期から使える方法を選びます

✔ 併設のパーソナルジムと連携|復帰後の再発予防まで

✔ 健康保険に対応|急性のケガは対象となる場合があります

✔ 駐車場完備|部活動の前後でも通える時間帯を調整します

対応エリア

和歌山市(和歌浦・新和歌浦・雑賀崎・紀三井寺・宮前・秋葉町・和歌山市駅周辺など)を中心に、海南市・岩出市・紀の川市・有田市方面からもご来院いただいています。

12. まとめ

✔ 重症度の目安は歩けるか・力が入るか・へこみがあるか

✔ 歩けない/内出血/へこみがある場合は、まず整形外科へ

✔ 最初の数日は守りながら、痛くない範囲で動かす

✔ 冷やし続ける・痛み止めで消して動くのは、かえって長引く可能性があります

✔ いちばん多い失敗は自己判断で様子を見ること

✔ 肉離れは健康保険の対象です

「様子を見ようか迷っている」という段階でのご相談も歓迎です。受診が必要かどうかも含めて、正直にお伝えします。

もっと詳しく知りたい方へ

ハムストリングスの肉離れ|再発させないリハビリ

復帰までの4段階、伸ばしながら鍛えるリハビリ、復帰の判断基準までを詳しく解説しています。

詳しい記事を読む

この記事を書いた人|石川 翔(いしかわ しょう)
和歌の浦翔鍼灸接骨院 院長/Titanium Fitness Gym 代表。柔道整復師・鍼灸師(ともに国家資格)。パーソナルトレーナーとして、プロゴルファーをはじめとする競技者のコンディショニングも担当しています。

その肉離れ、早めにご相談ください

「様子を見ようか迷っている」段階でも構いません。
受診が必要かどうかも含めて、お答えします。

電話で予約する 090-6843-5170
LINEで相談する(24時間受付)

院名
和歌の浦翔鍼灸接骨院

所在地
〒641-0022 和歌山県和歌山市和歌浦南3-9-1 FSビル1F

電話
090-6843-5170

併設
Titanium Fitness Gym(24時間営業)

その他
駐車場完備/健康保険取扱

※本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、診断や治療を保証するものではありません。回復の経過や感じ方には個人差があります。痛みが続く場合は、医療機関を受診してください。

ハムストリングスの肉離れ|直後にすること・してはいけないことと、再発させないリハビリ|和歌山市の鍼灸接骨院

はじめにお読みください

本記事は一般的な情報提供を目的としたものです。強い痛みで歩けない、力が入らない、大きな内出血があるなどの場合は、まず医療機関を受診してください。回復の経過や感じ方には個人差があります。

公開日:2026年8月17日 | 執筆:石川 翔(柔道整復師・鍼灸師/和歌の浦翔鍼灸接骨院 院長)

こんにちは。和歌山市和歌浦の「和歌の浦翔鍼灸接骨院」院長の石川です。

走っていて、もも裏に「ブチッ」という感覚。あるいは急に力が抜けて走れなくなった。

ハムストリングスの肉離れは、スポーツの現場でもっとも多いケガのひとつです。そしてもっとも再発しやすいケガでもあります。

この記事では、痛めた直後にすべきこと、やってはいけないこと、そして再発させないための進め方をお伝えします。

この記事の結論

✔ 冷やし続けるより、痛みの範囲で早めに動かすほうが回復が早いと考えられています

✔ 痛めた場所によって、復帰までの日数が2倍以上変わります

✔ 伸ばしながら鍛えるリハビリのほうが、復帰が早いという研究があります

✔ 復帰の判断は「何日たったか」ではなく「何ができるか」で行います

1. まず、痛めた直後にすること

最初の数日の過ごし方で、その後の経過が変わります。

肉離れの直後にすることとしないことを比較した図

図1|近年は「冷やして安静」から「守りながら、動かせる範囲で動かす」へと考え方が変わってきています。

かつてはRICE(安静・冷却・圧迫・挙上)が常識でした。ですが現在は、より新しい考え方が国際的なスポーツ医学の場で示されています。

2020年に発表されたPEACE & LOVEという考え方です(Dubois & Esculier)。ポイントを日本語で整理すると、次のようになります。

最初の数日(守る期間)

■ 1〜3日は無理に動かさない|出血と組織の損傷が広がるのを防ぎます。ただし長すぎる安静は逆効果です

■ 心臓より高くして休む|腫れを引かせます

■ 弾性包帯などで軽く圧迫する|内出血と腫れを抑えます

■ 何が起きているかを理解する|不安なまま過ごすと、回復が遅れることが分かっています

数日後から(動かす期間)

■ 痛みの範囲で早めに動かす|組織の修復を促します

■ 前向きな気持ちを保つ|心理面が回復に影響します

■ 血流を保つ|痛くない範囲での軽い運動を早めに

■ 段階的に運動へ|これが再発を減らします

2. なぜ「冷やし続ける」がすすめられなくなったのか

炎症は、治るために必要な過程だからです。

意外に思われるかもしれません。

痛めた直後の腫れや熱感は、体が組織を修復しようとして起こしている反応です。ここを強く抑え込みすぎると、修復そのものが遅れる可能性が指摘されています。

このため、消炎鎮痛薬の常用や、長時間の冷却は推奨されなくなりました。

誤解のないように

「冷やしてはいけない」という意味ではありません。ケガの直後、痛みが強い時間帯に短時間冷やすことには意味があります。

問題は何日も冷やし続けることと、痛み止めで痛みを消したまま動いてしまうことです。痛みは「今どこまで動かしていいか」を教えてくれる大事な信号です。

また、痛み止めの服用については処方した医師・薬剤師の指示が優先されます。自己判断で中止しないでください。

3. どこを痛めたかで、復帰までの日数が変わる

同じ「もも裏の肉離れ」でも、2つのタイプがあります。

走って痛めるタイプとストレッチで痛めるタイプの、損傷部位の違いを示した図

図2|走っていて痛めるのはももの真ん中あたり。開脚などで痛めるのは、お尻に近い上のほうです。

① 走っていて痛めたタイプ

全力疾走中、脚を前に振り出した瞬間に起こります。痛むのは、ももの真ん中あたり。急に力が抜けて走れなくなるのが特徴です。

② 伸ばして痛めたタイプ

開脚やハイキック、前後に大きく開く動作で起こります。痛むのは、お尻に近い上のほう。最初の痛みは軽いことも多いのですが、こちらのほうが厄介です。

痛めた場所によって競技復帰までの日数が2倍以上変わることを示したグラフ

図3|お尻に近い付着部を痛めた場合、復帰までの期間が大きく延びます。同じリハビリを行った場合の比較です。

スウェーデンの陸上選手を対象とした研究では、お尻に近い付着部を痛めた場合、復帰までの日数が2倍以上長くなったと報告されています(Askling ら, 2014年)。

最初の痛みが軽くても、油断できないのがこのタイプです。だからこそ、どこを痛めたのかを最初に見極めることが大切になります。

4. 医療機関を受診したほうがよいサイン

次のような場合は、まず医療機関で状態を確認してください。

こんなときは受診を

■ まったく歩けない、体重をかけられない

■ もも裏に大きな内出血(青あざ)が広がっている

■ 押すと大きなくぼみや段差を触れる

■ 座ると座骨のあたりが強く痛む

■ しびれや、脚に力が入らない感じがある

■ 過去に同じ場所を何度も痛めている

私たち接骨院は筋肉や関節の専門家ですが、MRIなどの画像検査を行うことはできません。腱が切れている、骨から剥がれているといった状態は、画像でなければ判断できないことがあります。

遠回りに見えて、これが結果的に最短ルートになります。

5. 当院で行うこと

痛みを取ることと、動ける状態に戻すこと。この2つを並行して進めます。

① 状態の評価

どのタイプか、どのくらいの範囲か、どの動きで痛むか。まずここを確認します。触診に加えて、股関節や体幹の動きも見ます。もも裏だけの問題で終わらないことが多いためです。

② 物理療法・鍼灸

超音波療法(伊藤超短波 EU-910/LIPUS)を用い、深部への刺激と血流の改善を図ります。手技だけでは届きにくい層に対して、鍼治療を組み合わせることもあります。

③ 動かす範囲の設計

ここがいちばん大事な部分です。いつ・どこまで動かしてよいかを、状態を見ながら決めていきます。早すぎれば再断裂、遅すぎれば回復の遅れ。この線引きが専門家の仕事です。

④ 段階的なトレーニングへ

痛みが落ち着いてきたら、次の章のリハビリへ進みます。当院は併設のパーソナルジムと連携しているため、施術からトレーニングまで同じ場所で完結できます。

※症状の経過や感じ方には個人差があります。すべての方に同じ結果をお約束するものではありません。

6. 伸ばしながら鍛える|Lプロトコル

「痛くない範囲で伸ばしながら鍛える」ほうが、復帰が早いという研究があります。

肉離れのリハビリには、大きく2つの考え方があります。

ひとつは、筋肉の中間の長さで鍛える従来型。もうひとつが、伸ばされた状態で鍛える方法です。

この2つを比べた研究があります。

◎ ここは、はっきりしています

スウェーデンのサッカー選手75名を、2つのリハビリ方法にランダムに振り分けて比較した研究です(Askling ら, 2013年)。

結果、伸ばしながら鍛えたグループは平均28日で復帰。従来型は平均51日でした。再発が増えることもありませんでした。

陸上選手を対象とした別の研究でも、同じ傾向が確認されています。

この方法は「Lプロトコル」と呼ばれ、3つの種目で構成されています。

Lプロトコルの3種目、エクステンダー・ダイバー・グライダーを示した図

図4|いずれも、もも裏が伸ばされた状態で力を発揮する種目です。痛みが出る手前で止めるのが鉄則です。

■ エクステンダー|仰向けで股関節を曲げたまま、膝をゆっくり伸ばしていきます

■ ダイバー|片脚立ちから、上体を前へ倒します。後ろ脚は伸ばしたまま

■ グライダー|片脚を前に残したまま、体を後ろへすべらせます

自己判断で始めないでください

この3種目は、痛みが出る手前で止めることが前提です。どこで止めるかの判断を誤ると、かえって悪化させます。

また、開始できる時期は状態によって異なります。必ず専門家の評価を受けたうえで、指導のもとで行ってください。

7. 復帰までの4段階

日数ではなく、できることを基準に進めます。

急性期・回復期・走行期・復帰期という4段階のリハビリの流れを示した図

図5|「2週間たったから走る」ではなく、「この動きが痛みなくできたから次へ」と進めます。

■ 第1段階(急性期)|守りながら、痛くない範囲で血流を保ちます

■ 第2段階(回復期)|Lプロトコルなど、伸ばしながら鍛える種目へ

■ 第3段階(走行期)|ジョギングから始め、少しずつスピードを上げていきます

■ 第4段階(復帰期)|全力疾走と、競技特有の動きを確認して復帰

復帰の判断で見ていること

✔ 左右差なく、痛みなく全力疾走ができるか

✔ 急な方向転換や減速で不安がないか

✔ もも裏の力が、反対側と同じくらい出せるか

✔ 本人が「大丈夫だ」と思えているか(心理的な準備)

最後の項目を軽く見ないでください。「まだ怖い」という感覚が残ったまま復帰すると、再発率が上がることが知られています。

8. 再発しやすいケガです

ここを知らずに復帰すると、同じことを繰り返します。

ハムストリングス肉離れの再発率が約3割であることを示した図

図6|再発の多くは、復帰から間もない時期に起こります。「治った」と感じた直後が、いちばん危ない時期です。

ハムストリングスの肉離れは、スポーツ外傷のなかでも再発率がとくに高いことで知られています。報告によって幅がありますが、1年以内に3割近くが再発するというデータもあります。

そして再発の多くは、復帰してから間もない時期に集中します。

なぜか。痛みが消えることと、組織が治りきることは別だからです。痛みは比較的早く消えますが、筋肉が元の強さを取り戻すには、それより時間がかかります。

再発を減らすために

✔ 痛みが消えても、リハビリを途中でやめない

✔ 復帰後もトレーニングを継続する(ここが最も抜けやすい)

✔ 疲労がたまった状態で全力疾走をしない

✔ 同じ場所を繰り返し痛めている場合は、原因を体全体から見直す

9. 復帰後も続けたいトレーニング

復帰がゴールではありません。ここからが再発予防です。

もも裏のケガ予防としてもっとも根拠が示されているのが、ノルディックハムストリングという種目です。

膝立ちから、体をゆっくり前に倒していく運動です。8,459名を対象とした15研究の分析では、この種目を含む予防プログラムでもも裏の肉離れが大きく減ったと報告されています。

ただしこの数字については「研究の選び方によって結論が変わる」という再検証も出ており、効果の大きさについては慎重に見るべきという指摘もあります。

それでも、週1〜3回・2〜3セット×6〜12回という手軽さを考えれば、取り組む価値は十分にあると考えています。

あわせて見直したいこと

■ 股関節と体幹|ここが硬い・弱いと、もも裏に負担が集中します

■ 走り方|同じ場所を繰り返す方は、走り方そのものに原因があることがあります

■ 練習量の管理|急に量を増やした時期に起こりやすいケガです

関連記事|Titanium Fitness Gym

走りを速くするために、ジムでできる5つのこと

ノルディックハムストリングを含め、走る選手のためのトレーニングを図解で解説しています。復帰後の体づくりにお役立てください。

ジムのブログを見る

10. よくあるご質問

Q. 痛みが引いたら、すぐ練習に戻っていいですか?

A. おすすめできません。痛みが消えることと、組織が元の強さを取り戻すことは別です。再発の多くは復帰直後に起こります。動きと力の左右差を確認したうえで戻るのが安全です。

Q. 湿布と痛み止めだけで様子を見てもいいですか?

A. 痛みは一時的に落ち着きます。ただし、動かすべき時期に動かさないと回復が遅れます。また痛みを消したまま動くと、無理をしていることに気づけません。

Q. ストレッチはしたほうがいいですか?

A. 時期によります。急性期に無理に伸ばすと悪化させます。回復期に入ってから、痛みが出ない範囲で行うのが基本です。始める時期はご相談ください。

Q. どのくらいで復帰できますか?

A. 痛めた場所と程度で大きく変わります。ももの真ん中あたりなら数週間、お尻に近い付着部の場合はその2倍以上かかることもあります。まず状態を確認させてください。

Q. 保険は使えますか?

A. スポーツ中の肉離れなど、原因がはっきりしている急性のケガは健康保険の対象となる場合があります。慢性的な症状や、予防目的のトレーニング指導は自費です。施術前にご説明します。

Q. 何度も同じところを痛めています。

A. もも裏だけの問題ではない可能性があります。股関節の動き、体幹の安定性、走り方まで含めて見直すことをおすすめします。当院では併設ジムと連携して、その部分までサポートしています。

Q. 部活を休みたくないのですが。

A. 痛む動作を避けながらできることは、たいていあります。上半身や体幹のトレーニング、下半身でも負担のかからない種目など。何もしない期間を長くしないことが、復帰後の差になります。

11. 和歌山市で肉離れの施術をお探しなら

和歌の浦翔鍼灸接骨院は、和歌山市和歌浦南にある鍼灸接骨院です。柔道整復師・鍼灸師の国家資格をもつ院長が、施術からトレーニング指導まで一貫して担当します。

✔ スポーツ外傷・スポーツ障害に対応。少年野球から社会人まで

✔ 超音波療法(伊藤超短波 EU-910/LIPUS)と鍼灸を組み合わせた施術

✔ 併設のTitanium Fitness Gymと連携し、復帰後の体づくりまでサポート

✔ 部活動のスケジュールに合わせてご予約を調整します

✔ 駐車場完備。お車でお越しいただけます

対応エリア

和歌山市(和歌浦・新和歌浦・雑賀崎・紀三井寺・宮前・秋葉町・和歌山市駅周辺など)を中心に、海南市・岩出市・紀の川市・有田市方面からもご相談いただけます。

12. まとめ

✔ 最初の数日は守りながら、痛くない範囲で動かす

✔ 冷やし続ける・痛み止めに頼りきるのは、かえって回復を遅らせる可能性がある

✔ お尻に近い場所を痛めた場合は、復帰までの期間が大きく延びる

✔ 伸ばしながら鍛えるリハビリのほうが、復帰が早いという研究がある

✔ 復帰の判断は日数ではなく、何ができるかで行う

✔ 再発率の高いケガ。復帰後もトレーニングを続けることが最大の予防

「またやってしまうかもしれない」という不安を抱えたまま競技を続けるのは、つらいことです。痛みを取るだけで終わらせず、繰り返さない体をつくるところまで、一緒に取り組ませてください。

13. 参考文献

  1. Dubois B, Esculier JF. Soft-tissue injuries simply need PEACE and LOVE. Br J Sports Med. 2020;54(2):72-73.
  2. Askling CM, Tengvar M, Thorstensson A. Acute hamstring injuries in Swedish elite football: a prospective randomised controlled clinical trial comparing two rehabilitation protocols. Br J Sports Med. 2013;47(15):953-959.
  3. Askling CM, Tengvar M, Tarassova O, Thorstensson A. Acute hamstring injuries in Swedish elite sprinters and jumpers: a prospective randomised controlled clinical trial comparing two rehabilitation protocols. Br J Sports Med. 2014;48(7):532-539.
  4. van Dyk N, Behan FP, Whiteley R. Including the Nordic hamstring exercise in injury prevention programmes halves the rate of hamstring injuries: a systematic review and meta-analysis of 8459 athletes. Br J Sports Med. 2019;53(21):1362-1370.
  5. Impellizzeri FM, et al. Why methods matter in a meta-analysis: a reappraisal showed inconclusive injury preventive effect of Nordic hamstring exercise. J Clin Epidemiol. 2021;140:111-124.

この記事を書いた人|石川 翔(いしかわ しょう)
和歌の浦翔鍼灸接骨院 院長/Titanium Fitness Gym 代表。柔道整復師・鍼灸師(ともに国家資格)。パーソナルトレーナーとして、プロゴルファーをはじめとする競技者のコンディショニングも担当。施術とトレーニングの両面からサポートしています。

その痛み、早めにご相談ください

「軽そうだから様子を見よう」が、いちばん長引く原因です。
今どこまで動かしていいかを、一緒に確認しましょう。

電話で予約する 090-6843-5170
LINEで相談する

院名
和歌の浦翔鍼灸接骨院

所在地
〒641-0022 和歌山県和歌山市和歌浦南3-9-1 FSビル1F

電話
090-6843-5170

併設
Titanium Fitness Gym(24時間営業)

その他
駐車場完備

※本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、診断や治療を保証するものではありません。回復の経過や感じ方には個人差があります。痛みが続く場合は、医療機関を受診してください。