公開日:2026年9月9日|執筆・監修:石川 翔(柔道整復師・はり師・きゅう師/和歌の浦翔鍼灸接骨院 院長)
こんにちは。和歌山市和歌浦の和歌の浦翔鍼灸接骨院です。
「お尻から脚にかけて、しびれるような痛みが走る」「長く座っていると脚がだるくなる」——坐骨神経痛のご相談は、当院でもよくいただきます。
この記事では、坐骨神経痛が何を指す言葉なのか、原因によって対応がどう変わるのか、そしてその日のうちに病院へ行くべきサインを書きます。結論を先に言うと、坐骨神経痛は病名ではありません。
【この記事の結論】
1. 坐骨神経痛は症状の名前です。病名ではありません。原因を確かめないと、対応が決まりません。
2. 主な原因は腰椎椎間板ヘルニア/腰部脊柱管狭窄症/梨状筋症候群などの3つ。年齢と、痛くなる場面が手がかりになります。
3. 尿や便が出しにくい・股の間がしびれる・両脚に出ている——これは緊急のサインです。その日のうちに医療機関へ。
4. 安静にしすぎると、かえって長引きます。痛みの出ない範囲で動くことがすすめられています。
5. 当院は診断できません。まず整形外科で原因を確かめたうえで、その間の痛みや動かしにくさに手技で対応します。
1. 坐骨神経痛は「症状の名前」です
坐骨神経は、腰から出てお尻を通り、太ももの裏からふくらはぎ、足先まで伸びる、体の中でいちばん太い神経です。この神経のどこかが圧迫されたり刺激されたりすると、その先に痛みやしびれが出ます。
つまり「坐骨神経痛」は、その症状をまとめて呼んだ言葉であって、原因を言い当てた言葉ではありません。「発熱」と同じで、なぜ起きているかは別に調べる必要があります。

図1|「坐骨神経痛」は症状の名前で、病名ではありません。原因は主に3つです。
2. 原因によって、痛くなる場面が違います
前かがみでつらいか、歩くとつらいか
見分けの手がかりになるのが、どういう姿勢・場面で強くなるかです。
椎間板ヘルニアは、前かがみや長時間の座位で強くなる傾向があります。デスクワークのあと、立ち上がる瞬間がつらいという方が多いです。
一方、脊柱管狭窄症は歩くと出て、少し休むとまた歩けるのが特徴です(間欠跛行)。前かがみになると楽になるので、自転車は平気、押し車を使うと歩ける、という方もいます。
梨状筋症候群は、お尻の奥の筋肉が神経を刺激するもので、長く座ったときや、お尻の一点を押したときに強くなります。画像に異常が出ないことも多く、診断が難しい部類です。
3. すぐに病院へ行くべきサイン

図2|すぐに病院へ。様子を見てはいけないサインです。
これらは馬尾症候群といって、腰の神経の束が強く圧迫されている可能性がある状態です。時間が経つほど、あとに残るものが増えます。「様子を見る」「まず整体へ」ではなく、その日のうちに医療機関を受診してください。
また、足首が上がらない(つま先が引っかかる)という場合も、神経の障害が進んでいるサインです。早めの受診をおすすめします。
4. 安静にしすぎないほうがいい理由
かつては「腰が痛いときは安静に」と言われていました。今は考え方が変わっています。痛みの出ない範囲で動いていたほうが、結果として早く戻ることが分かってきました。
じっとしていると、筋肉が落ち、関節が硬くなり、痛みに対する感じ方も敏感になっていきます。「動くと痛いから動かない」を続けると、動ける範囲がどんどん狭くなります。
とはいえ、無理に動いて悪化させては意味がありません。痛みが強くなる動きは避け、出ない範囲で日常を続ける——これが目安です。どこまでなら大丈夫かの線引きは、一緒に決めていきます。
5. 当院が行うこと
はじめにすること
・いつから、どんな場面で強くなるかをうかがいます
・整形外科での診断がついているかを確認します
・上の「すぐに病院へ」に当てはまらないかを確認します
・腰だけでなく、股関節・お尻・足首の動きを左右で比べます
施術で行うこと
・手技(強く押したり、勢いよくひねったりはしません)
・鍼灸。神経痛は鍼灸の健康保険6疾患のひとつで、医師の同意書があれば保険が使えます
・電気施術
・家でできる動かし方のご案内
動ける体に戻すところまで
しびれが落ち着いたあと、「また出るのが怖くて動けない」という方は少なくありません。当院は同じ建物内にパーソナルジムを併設しています。腰に負担をかけない動き方から、無理のない範囲で戻していけます。
6. 正直にお伝えします
◎ 当院がお役に立てること
・お尻から脚にかけての痛み・しびれに対する手技と鍼灸
・神経痛としての鍼灸の健康保険(医師の同意書が必要です)
・腰・股関節・お尻・足首の動きを左右で比べて、負担の集中している場所を探すこと
・「どこまで動いていいか」の線引きのご相談
・受付9:30〜22:00・年中無休。仕事帰りでも通えます
△ 当院ではできないこと
・診断、レントゲン・MRIなどの画像検査、投薬
・ヘルニアや狭窄症そのものを、施術で無くすこと
・馬尾症候群が疑われる状態への対応(緊急で医療機関へ)
・治療期間や結果のお約束(回復の経過には個人差があります)
7. よくあるご質問
Q. 病院でヘルニアと言われました。手術しかないですか。
A. 手術が必要になるのは一部です。多くは保存療法(薬・運動・時間)で落ち着いていきます。ただし、力が入らない・排尿排便に異常があるといった場合は別で、早期の手術が検討されます。判断するのは医師ですので、必ず主治医にご相談ください。
Q. マッサージで押してもらうと楽になります。続けていいですか。
A. その場が楽になること自体は問題ありません。ただ、強く押すことで一時的に楽になっても、原因が動き方にある場合は戻ります。それと、痛みが増していく・しびれの範囲が広がる場合は、押すことをやめて受診してください。
Q. 温めたほうがいいですか、冷やしたほうがいいですか。
A. 慢性的に続いているものは、温めたほうが楽になる方が多いです。急に強くなった直後で熱感がある場合は、無理に温めないでください。どちらが合うかは個人差があるので、楽なほうで構いません。
Q. 鍼は効きますか。
A. 神経痛は鍼灸の健康保険が使える6疾患のひとつです。効き方には個人差がありますので、「必ず効く」とは申し上げられません。苦手な方に無理におすすめすることもありません。
Q. どのくらいで良くなりますか。
A. 原因と状態によって大きく違います。初回に今の状態を確認したうえで、目安をお伝えします。回数券や長期の契約はありません。
まとめ
・坐骨神経痛は症状の名前で、病名ではありません。
・原因は主に椎間板ヘルニア・脊柱管狭窄症・梨状筋症候群など。痛くなる場面が手がかりです。
・尿・便の異常、股の間のしびれ、両脚の症状は緊急です。その日のうちに受診してください。
・安静にしすぎると長引きます。痛みの出ない範囲で動いてください。
・神経痛は鍼灸の健康保険6疾患のひとつです(医師の同意書が必要)。
・まず整形外科で原因を確かめたうえで、その間の対応を当院が担当します。
参考文献
1. National Institute for Health and Care Excellence (NICE). Clinical Knowledge Summaries: Sciatica (lumbar radiculopathy) — red flags for cauda equina syndrome.
2. 日本整形外科学会・日本脊椎脊髄病学会「腰椎椎間板ヘルニア診療ガイドライン」
3. 日本整形外科学会・日本脊椎脊髄病学会「腰部脊柱管狭窄症診療ガイドライン」
4. 厚生労働省「はり師きゅう師の施術に係る療養費の支給基準」(神経痛を含む6疾患)
5. Vickers AJ, et al. Acupuncture for chronic pain: individual patient data meta-analysis. Archives of Internal Medicine. 2012;172(19):1444-1453.
執筆・監修 石川 翔(いしかわ しょう)
和歌の浦翔鍼灸接骨院 院長/Titanium Fitness Gym 代表トレーナー
・柔道整復師(国家資格)/はり師・きゅう師(国家資格)
・3年制の医療系養成校を2校修了。柔道整復師は学年首席で卒業
・バスケットボールチーム「ONELYS wakayama(ワンリーズ和歌山)」チームトレーナー(Bリーグ入りを目指すSB1リーグ所属/ジム・接骨院としてオフィシャルパートナー契約)
・プロゴルファー 濱田茉優 選手 ツアートレーナー
和歌の浦翔鍼灸接骨院
〒641-0022 和歌山県和歌山市和歌浦南3丁目9−1 FSビル 1F
TEL:090-6843-5170/無料駐車場完備
受付時間:9:30〜22:00(年中無休・完全予約制)
併設:パーソナルジム Titanium Fitness Gym(同じ建物内)
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※本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、診断や治療の指示ではありません。当院は医療機関ではなく、柔道整復・はり・きゅうの施術所です。施術の効果や必要な期間には個人差があり、特定の結果をお約束するものではありません。お尻から脚の痛みやしびれには、腰以外が原因のものもあります。尿や便が出しにくい、股の間がしびれる、両脚に症状がある、足に力が入らない場合は、施術ではなくすぐに医療機関を受診してください。