公開日:2026年9月9日|執筆・監修:石川 翔(柔道整復師・はり師・きゅう師/和歌の浦翔鍼灸接骨院 院長)
こんにちは。和歌山市和歌浦の和歌の浦翔鍼灸接骨院です。
「膝の下が痛いと言うけれど、成長痛だから仕方ないのでしょうか」——オスグッドのご相談は、選手本人より保護者の方から届くことが多いです。
この記事では、オスグッド病がどういうものか、休ませるべきかどうか、そして家でできることを書きます。結論から言うと、完全に休ませるのが最善とは限りません。
【この記事の結論】
1. 膝のお皿の下の出っぱり(脛骨粗面)に、太ももの前の筋肉が繰り返し引っぱる力がかかって起こります。
2. 多いのは男子12〜15歳、女子はもう少し早い時期。身長が伸びる時期と重なります。
3. 完全に休ませるより、量を調整するほうが現実的です。ずっと休んでも、戻ったらまた痛くなります。
4. 骨の成長が終わると、多くは落ち着いていきます。ただし出っぱりは残ることがあります。
5. 前ももと股関節の硬さが関わることが多く、そこを伸ばすと楽になることがあります。
1. オスグッド病とは

図1|オスグッド病とは(10〜15歳に多い膝の痛み)。
太ももの前の筋肉(大腿四頭筋)は、膝のお皿を通って、すねの上の出っぱりにくっついています。ジャンプやダッシュのたびに、この筋肉が出っぱりを強く引っぱります。
成長期の骨は、この出っぱりの部分がまだ軟骨で、大人よりも弱い状態です。そこへ繰り返し引っぱる力がかかると、痛みや腫れが出ます。これがオスグッド病です。
2. 「成長痛」とは違います
「成長痛」という言葉は、はっきりした原因がなく、夕方から夜にかけて脚が痛くなる、幼児から小学校低学年に多いものを指します。朝には治っていて、押しても痛くありません。
オスグッドは違います。痛む場所が決まっていて、押すと痛く、運動で強くなります。使いすぎによる、はっきりした障害です。
ですから「成長痛だから我慢」ではなく、負担を調整すれば経過が変わります。
3. 休ませるべきか、続けさせるべきか

図2|「完全に休ませる」より「量を調整する」。
保護者の方からいちばん多い質問がこれです。答えは「痛みの段階による」です。
完全に休ませれば、その間の痛みは減ります。ただ、休んでいる間に筋力と持久力が落ちます。そして戻った途端、以前と同じ負荷がかかって、また痛くなります。「休む→戻る→また痛い」を繰り返すのがいちばんつらい形です。
現実的なのは、痛みが出ない範囲まで量を落として続けることです。ジャンプとダッシュを外すだけでも、負担はかなり下がります。走る距離を減らす、練習の後半だけ抜ける、といった調整もできます。
ただし、痛みで歩くのもつらい・膝が腫れているという段階なら、いったん運動は止めて医療機関で確認してください。
4. 家でできること
前ももを伸ばす
オスグッドの子は、太ももの前が硬いことが多いです。うつ伏せになって膝を曲げ、かかとをお尻に近づけます。20〜30秒を左右2〜3回。腰が反らないように気をつけてください。
股関節の前を伸ばす
片膝立ちになり、後ろ脚のつけ根を前に押し出します。前ももだけでなく、股関節の前が硬いと、結果的に膝への負担が増えます。
運動のあとに冷やす
痛みが強い日は、運動後に10〜15分ほど冷やすと楽になります。これは痛みをやわらげるためで、治りを早めるためではありません。
サポーター・ベルト
膝のお皿の下に当てるベルトを使うと、引っぱる力が分散して楽になる子がいます。合う・合わないがありますので、試してみて痛みが変わらなければ、無理に使う必要はありません。
5. 医療機関で確認したほうがいい場合
・膝が腫れている、熱を持っている
・痛みで歩けない、体重をかけられない
・運動をしていないのに、夜も痛い
・膝が完全に伸びない、曲がらない
・出っぱりではなく、膝の内側や外側、お皿そのものが痛い
成長期の膝の痛みには、オスグッド以外の原因もあります。当院で見て気になる点があれば、その場でお伝えして受診をおすすめします。
6. 当院が行うこと
・いつ、どの動きで痛くなるかをうかがいます(競技、ポジション、練習量、大会までの日数も)
・膝だけでなく、股関節・足首の動きと、前ももの硬さを左右で比べます
・手技で、太ももの前と股関節まわりの緊張をゆるめます
・電気施術、テーピング
・「どこまでなら続けていいか」を、保護者・指導者の方と共有できる形でお伝えします
・家でのストレッチを、その場で一緒に確認します
痛みが落ち着いたあとに
大きくなってから同じ場所を痛める子は、股関節やお尻の筋力が足りていないことがよくあります。痛みが落ち着いたら、併設ジムで年齢に合った動き作りに取り組むこともできます。無理に重いものは持たせません。
7. 正直にお伝えします
◎ 当院がお役に立てること
・オスグッドによる膝の痛みへの手技・電気施術・テーピング
・前もも・股関節・足首まで含めた動きの確認
・「どこまで練習していいか」の線引きのご相談
・保護者・指導者の方への説明
・受付9:30〜22:00・年中無休。部活のあとでもお越しいただけます
△ 当院ではできないこと
・診断、レントゲン・MRI・エコーなどの画像検査、投薬
・出っぱりそのものを、施術で無くすこと
・大会に間に合うというお約束
・治療期間や結果のお約束(成長の時期によって経過が変わります)
8. よくあるご質問
Q. 放っておいても、そのうち治りますか。
A. 骨の成長が終わると、多くは落ち着いていきます。ただ、その間ずっと痛いままだと、練習にも試合にも影響します。それに、出っぱりが残ったり、大人になってから正座やしゃがみ込みで痛むことがあります。負担を調整したほうが、経過は楽になります。
Q. 出っぱりは元に戻りますか。
A. 大きくなった出っぱりは、そのまま残ることがあります。見た目が気になる場合もありますが、痛みが無ければ機能的な問題は起きにくいです。
Q. 両膝が痛いと言います。
A. 両側に出ることは珍しくありません。片側だけのこともあります。ただし、運動していないのに夜も痛む、腫れているという場合は、別の原因を考えたほうがいいので受診してください。
Q. 保険は使えますか。
A. オスグッドは繰り返しの負担で起こる慢性的なもののため、健康保険の対象外になることが多く、自費(6,600円)でのご案内になります。ただし、練習中にはっきり痛めた瞬間がある場合は対象になることもありますので、初回に確認してご説明します。
Q. 大会が近いのですが。
A. 状態を見たうえで、間に合わせるための組み立てをご相談します。ジャンプ量の調整、テーピング、当日までのケアなど、できることはあります。ただ、難しいと判断した場合は正直にお伝えします。
Q. 部活のあと、遅い時間でも診てもらえますか。
A. 受付は9:30〜22:00、年中無休です。無料駐車場もあります。完全予約制ですので、LINEまたはお電話でご予約ください。
まとめ
・膝のお皿の下の出っぱりに、太ももの前の筋肉が引っぱる力がかかって起こります。
・男子12〜15歳、女子はもう少し早い時期に多く、身長が伸びる時期と重なります。
・「成長痛」とは別のもので、負担を調整すれば経過が変わります。
・完全に休ませるより、痛みの出ない範囲まで量を落として続けるほうが現実的です。
・前ももと股関節の前を伸ばすことが、家でできる中心です。
・腫れている、歩けない、夜も痛い場合は、まず整形外科へ。
参考文献
1. 日本臨床スポーツ医学会 学術委員会 整形外科部会「青少年の骨端症に対する提言」
2. 日本整形外科学会「オスグッド病(脛骨粗面骨端症)」
3. Dubois B, Esculier JF. Soft-tissue injuries simply need PEACE and LOVE. British Journal of Sports Medicine. 2020;54(2):72-73.
4. 厚生労働省「柔道整復師の施術に係る療養費の支給基準」
執筆・監修 石川 翔(いしかわ しょう)
和歌の浦翔鍼灸接骨院 院長/Titanium Fitness Gym 代表トレーナー
・柔道整復師(国家資格)/はり師・きゅう師(国家資格)
・3年制の医療系養成校を2校修了。柔道整復師は学年首席で卒業
・バスケットボールチーム「ONELYS wakayama(ワンリーズ和歌山)」チームトレーナー(Bリーグ入りを目指すSB1リーグ所属/ジム・接骨院としてオフィシャルパートナー契約)
・プロゴルファー 濱田茉優 選手 ツアートレーナー
和歌の浦翔鍼灸接骨院
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※本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、診断や治療の指示ではありません。当院は医療機関ではなく、柔道整復・はり・きゅうの施術所です。施術の効果や必要な期間には個人差があり、特定の結果をお約束するものではありません。成長期の膝の痛みには、オスグッド病以外の原因もあります。膝が腫れている、熱を持っている、体重をかけられない、運動していないのに夜も痛い場合は、まず整形外科を受診してください。





